2007年09月
2007年09月30日13:45『道具屋殺人事件』
今月はバタバタしていて、お楽しみ読書があまりできませんでした。レビューもこれでやっと今月9冊目。今年に入ってからは本作で122作品目のレビューになるようです(ざっと数えたので誤差はあるかも)。
ここ数年、お楽しみ読書が150冊を切るという感じだったので、今年はできるだけ暇があったら自分の楽しみの為に本を読もう、と決心していたんですが、今年もあと三ヶ月を残すばかり。今月のようなばたつきが続くと、結局、いつもと同じになりそうですね(^^;
ああ、紺屋の白袴とはよく言ったもんだ。
まあ、読書は数ではありませんので、少ないなら少ないで、心から「楽しかったー」と思えるような読書ができれば、それがいちばんなんですが。
愛川さんは大学時代、落語研究会に所属していた落語通でいらっしゃいますが、なぜかこれまで、落語を題材にしたミステリーは書いていらっしゃいません。まさに、満を持して出した、といった感じの、正調落語ミステリーです。
安楽椅子探偵の役をつとめるのは、病気で言語障害になったため引退して千葉の海辺で優雅に暮す名人・山桜亭馬春師匠。その馬春に事件の謎を届けるのは、二つ目の新進気鋭の落語家・寿笑亭福の助の妻となった亮子さん。持ち前の好奇心と正義感、それに下町っ子らしいおせっかいで、自分なりに謎を解こうと頑張るもののいつも勇み足で夫に叱られ、でもその夫と馬春師匠の明晰な頭脳が、最後にはきれいに謎を解きます。
その形そのものは、従来からの落語ミステリーとそう違わないんですが、本作品集が独特なのは、謎の発生もその解決も、ほとんどを「高座の上で」行う、つまり、真正面から「落語を演じる」ことそのものをミステリーに仕立ててある点。
視点を変えれば本作品集は、落語初心者にはかっこうの入門書の役割も果たし(もちろん小説なので、事実と違う点もあるんですが)、ある程度落語が好きな人には、落語を楽しむ「新しい視点」を提供してくれます。
サゲが今ひとつといわれる古典に新しいサゲをつける『らくだのサゲ』などは、まさに圧巻というか、実際に落語を演じたことのある作者ならではの力作。
下町言葉の気持ち良さに、落語本来の持つエンタテイメント性の素晴らしさが重なり、落語にどっぷりと浸かったミステリーを堪能できます。
実際の落語界の人間関係や、高座周辺の細かな描写などもリアリティに溢れていて、落語に興味のなかった人でも、本作を読めば、一度くらいは寄席に行こうかな、と思わせてくれること請け合い。
11/11の立教大学のイベントでは、愛川さんにもトークイベントに参加していただく予定です。いらっしゃる予定の方はぜひお読みください。
落語ミステリーは、本作の登場で、ひとつのジャンルへと発展する可能性を俄然おびたと思います。
収録作品 『道具屋殺人事件』『らくだのサゲ』『勘定板の亀吉』
愛川 晶
原 書房
ISBN978-4-562-04096-4
1800円+税
2007年09月30日12:38『不在証明崩壊』
最近、お風呂で文庫本を読むようになりました。でも湿気でふやけてしまうといやなので、読むのは主に、古い文庫本。昔読んだものとか、古本屋さんの100円コーナーで見つけたものとか。角川文庫のキャンペーンで以前貰った「おふろぶんこ用ブックカバー」を愛用しています。防水のビニール製で、チャックを閉じると本がすっぽり包まれるので、お湯がかかっても大丈夫、ってやつ。でもページをめくる時に濡れたりするんですよねー、どうしても。
友人は、チャックシールのついた透明ビニール袋に入れて、中に消しゴムを一個入れているらしいです。消しゴムを使うと、ビニールの上からでもページがめくれるんだそうな。今度試してみよう。
というわけで、この本も、以前に買って読んだもの。2000年の刊行なので、そんなに昔ってわけではないですが。
お風呂では、短篇一本読むくらいがのぼせなくてちょうどいいので、短編集ばかりです。
題名の「不在証明」はアリバイのこと。アリバイ崩しをテーマにした謎解き系推理短編集ですね。アンソロジーなので、名手の皆さんのお手並みが比較できるのが楽しいところ。
どの作品も個性的で、作家の性格をよく表している作品ばかりです。
こういうアンソロジーって、今、あまり売れないのだそうです。この本は2000年刊行なのできっと売れたと思うのですが、今はアンソロジーは軒並み苦戦しています。まあ確かに、そんなに好きでもない作家が入っていると買う気にならない、というのはわかるのですが、「知らない作家の作品は読みたくない。はずれたらいやだから」というとても消極的な理由を挙げる人がけっこういるのが、ちょっと気掛かり。
読書の楽しみは、自分が好きな世界にどっぷりつかる、というのももちろんありますが、もうひとつ、知らない世界を知る楽しみ、というのも大きいと思うんですね。
アンソロジーというのは、未読の作家さんの世界に触れるにはとても手軽で、それこそ、はずれても損は小さいので、もっと手にとって欲しいなあ。
本作の冒頭作品は浅黄斑さんの作品ですが、浅黄さんはここのところ、時代小説の作家さんになってしまわれて、この手のトリッキーなミステリーはあまりお出しなっていらっしゃいませんね。ちょっとさびしい。
収録作品 『八反田青空共栄会殺人事件』浅黄 斑
『死体の冷めないうちに』芦辺 拓
『三つの日付』有栖川有栖
『オレンジの半分』加納朋子
『「真犯人を探せ(仮題)」』倉知 淳
『変装の家』二階堂黎人
『シャドウ・プレイ』法月綸太郎
『アリバイの泡』山口雅也
角川文庫
ISBN4-04-191303-9
533円+税
2007年09月28日14:54タマゴタケたっぷり入りほうとう
帰りのSAで、ほとんど添加物の入っていない生ほうとうを見つけたので、今夜はタマゴタケ入りほうとうに決定。
タマゴタケの他にも、栽培品のハタケシメジや白マイタケなど入れてあります。
ほうとうって、カボチャを入れるのが特徴のようですが、我が家ではわたし以外カボチャが嫌い。
でも今夜はタマゴタケのおかげで、まるでカボチャを入れたみたいに黄色くなりました(^^)
味も、タマゴタケから出たダシが甘味をおびているせいか、カボチャ入りみたいな感じでほっこりと甘い。
いやー、美味でした〜(^^)
でもタマゴタケは煮ると少しぬめりが出るので、生ほうとうが溶けたどろっとした汁にさらにぬめりがくわわり、食べ終わる頃には汁がもたもたっとカレールーみたいになっちゃった。
来年も採れるかなあ。採れたら、来年はピザを作りたい。タマゴタケのピザもおいしいんですよー。
2007年09月28日14:49タマゴタケのおろしあえ
2007年09月28日14:34タマゴタケ 07きのこ009
この時期の車山高原では、わたしと夫の狙いはこのタマゴタケです。
朝の八時頃、毎年タマゴタケを見かける林に入って、30分以上探したけれど誰かが採って捨てた(知らないきのこなら触るなよ〜、もったいない・涙)一本しか見つからなくて、諦めてかけていたところで出逢ったのが、写真の三本!
ほんとに昨日くらいに生えたばかりの、見事にきれいな若い個体でした。
やったーっ!!!
タマゴタケは群生するので、これを見つけたら希望が出ました。周辺を丹念に探して、あったあった!!!
全部で20本くらい、採取成功!!!!
わーい(^^)
昨年は確か、車山高原に来なかったのでタマゴタケはご紹介していないと思いますが、一昨年は採った記憶が。このブログには載せたかな?
大変美しい、真っ赤な傘と黄色い柄、それに真っ白なツボを持つきのこです。
でもこの形、勘のいい人ならおわかりと思いますが、実はあの、ドクツルタケなんかと同じ形。
猛毒きのこが揃い踏みしているテングタケの仲間なんですよー、これも。
でも幸いなことに、テングタケの仲間で傘がこれほど真っ赤なのは二種類しかなく、もう一種類のベニテングタケは、この赤い傘に白いぽつぽつが散っているので、まず間違える心配はありません。
でもいちおう、採る時は以下の点を確認してください。
●傘は真っ赤で、白いぽつぽつはない。
●傘の周辺部に、条線がはっきりと出ている。(この線があることが特徴なので、はっきりと線が出ていることを確認してください)
●柄は黄色。白いものはベニテングダケのぽつぽつがとれちゃったものの可能性があるので採らない。黄色いものだけOK。
●柄に、蛇の模様みたいなだんだらがある。(これも特徴です。だんだらのないものは採らない)
●垂れ下がっているツバも黄色。白ではない。ツボだけは白。
以上の条件をすべてクリアしていて、図鑑やガイドブックの写真にそっくりなものだけ採ってね。
味はすごくいい、美味なきのこです。
なんでも使えるけど、ダシのおいしさを味わうなら汁物に。でも汁に入れると汁が黄色になります。
天ぷらがいちばん一般的かな。
洋風にしてもおいしいですよ。チーズをのせてオーヴントースターで焼くだけでも。幼菌ならば生でも食べられます。熱をくわえると赤い色があせて茶色になるので、赤さを楽しむならスライスしてサラダとか。でも胞子が育ったものは生で食べないように。毒ではなくても、胞子は消化が悪いんです。
このきのこ、亜種がとても多くて、まだ正式に確認されていないものもあるらしい。
わりと知られているのは、キタマゴタケ。またはセイヨウタマゴタケ。帰化したものかも。他の特徴はすべてタマゴタケと一緒ですが、色が真黄色です。
しかし!!!!
キタマゴタケだー、と思っても、絶対に食べないでください!!! わたしはたぶん同定に自信があっても食べません。理由は、見た目そっくりな「タマゴタケモドキ」または「キタマゴタケモドキ」と呼ばれる猛毒きのこがあるから。
このタマゴタケモドキの毒は、ドクツルタケに勝るとも劣らないすさまじい毒です。死亡例も国内であります。
この形のきのこで食べていいのは、傘が赤くて白いぼつぼつのない、このタマゴタケだけ、とおぼえておいてください。
他にも、茶色い「チャタマゴタケ」とか、純白の「シロタマゴタケ(仮称)」なんてのも発見されています。チャタマゴタケは、古くなったものを京都で見たことがあります。
たぶん亜種には毒はないと思いますが、とにかく赤いタマゴタケ以外は口には入れない。それだけはよろしくね。
タマゴタケはとても壊れやすいきのこなので、採ったあと、持ち帰るのには工夫が必要です。まあ壊れても料理にはさしつかえないので、採った時にきれいな形の写真を撮ればいいんですけどね。
成長がとても早いきのこで、ツボから頭が出ると、一日か二日で成菌になってしまいます。同じ場所でも、一週間経つとあとかたもなく消えてしまいます。
地域によっては八月から生える夏きのこなので、9/24では遅い場合も。わたしが知っている場所ではいずれも九月の中ごろからお彼岸頃に生えますが。
どこかで見かけたら必ず記録をとっておくと、翌年も同じ頃に見ることができます。
2007年09月28日14:06オニイグチ 07きのこ008
鬼、って名前がついてるきのこはたいてい、こんなふうにささくれがいっぱいついてますね。
でも、このささくれはふわっとしていてやわらかいんですよ。
見た目もころっとしてて、生で見ると意外なくらいかわいいきのこ。
イグチ、なので、裏返すと、傘の裏はヒダではなく、穴の開いたスポンジみたいになっています。管口と呼びます。その穴の中に胞子が詰まってるわけですね。
20年くらい前のガイドブックなど見ると、イグチの仲間には猛毒はない、なんて書いてあるんですが、ここ数年で、イグチにも毒きのこがたくさん発見されてます。というより、それまで毒じゃないと言われていたきのこに毒成分が見つかった、という方が正しいかな。
このきのこなんか、見るからに毒きのこなんですが、実は食べられるきのこです。
でも、わたしがこれまで見かけたものはどれも小さくて、一本だけ生えているものばかりだったので、あえて採って食べようとは思いませんでした。
これも迷ったんだけど、まだ幼菌だったしねー。
すごくおいしい、というほどではないみたいですが、イグチはこっくりといいダシが出るものが多いので、これもそうかも。
いずれにしても、イグチの仲間は傘が開いてしまうと、胞子が成熟していて消化不良を起こすかもしれませんので、傘が開いたものを食べる時は、水の中で胞子を落とすように何度か絞るといいですね。ガイドブックには管口をむしって料理する、なんて書いてあるけど、あのふわふわしたスポンジみたいなところをむしってしまうと、食べるとこがなくなっちゃうのよね〜(笑)
できるだけ、若いものを採るようにしましょう。
2007年09月28日13:55サマツモドキ 07きのこ007
サマツというのは早松のこと、つまり早生の松茸のこと、なのかなあ。どう見ても松茸には見えないですけど、このきのこは。
最近の図鑑では毒きのこになっていますが、少し前までは「食べようと思えば食べられる」みたいな感じでした。つまり、食べてもあんまりおいしくないらしい(笑)
わたしはきのこを食べることに関してはチャレンジャーより君子になりたいクチなので、おいしくないきのこをわざわざ食べたりはしないです。従って、食べたことありません。よほど食べるものに困らなければ、この先も食べることはないと思います。
写真のものはまだ若いので、色合いも弱い感じですが、表側がおしゃれなスモーキーピンクというか、あずき色のきのこ。そして傘の裏とか部分的に鮮やかな黄色です。色合いだけ見れば、なかなか可愛い。
Tricholomopsis rutilans
群生しているのは見たことないんですが、割とよく見かけるきのこ。
2007年09月28日08:40今夜は冷えるようですよ
昼間は暑いので、上着一枚忘れずに。どれがメインってこともないんですが、右から、エビのすり身を揚げました。生協のカタログにあった冷凍のエビすり身を流水解凍して、スプーンですくって揚げました。塩をパラパラ。
ソーセージは黒コショウがたっぷり入った、浅間牧場製品。なんと、ほぼ無添加です。発色剤も結着剤も使ってないみたい。これってなかなかすごいかも。油をひかないフライパンでじっくり焦げ目をつけました。
ブロッコリーはレンジでチンして、すりゴマ、オリゴ糖、醤油でゴマあえに。
ワカサギの南蛮漬けは、前に作って冷凍してあったものです。
プチトマトで彩り。
マイタケもさっと揚げ、塩だけ。おかず入れがいっぱいなのでご飯の脇に。
ご飯は十五穀米。
デザートは洋梨ですが、いつものラ・フランスではなく、大型で黄色い種類です。柔らかくて甘いです(^^)
2007年09月27日15:42ドクツルタケ 07きのこ006
毎年、とりあえずこのきのこはご紹介しておきます。何をどう間違っても絶対に食べないでね。
「死の天使」と呼ばれる猛毒きのこで、致死率は70%を超えます。
写真のものは、まだ傘が開いていないので確実に同定はできないんですが、柄にはっきりとささくれがあり純白であることから、ドクツルタケAmanita virosa に間違いないでしょう。
よく似たものに、シロタマゴテングタケ(柄にささくれがなく、つるんとしてて小型)、ミヤマドクツルタケ(純白ではなく、少しベージュっぽい色)などがありますが、みんなまとめて猛毒きのこなので、食べることが目的のきのこ採りの際には区別の必要なく、白くてこんな形をしているものは絶対食べない、と心にかたく誓ってくださいね。(白くなくても、この形のものは猛毒が多いので手を出さないこと)
写真のものは幼菌で、傘が開いていないため、ドクツルタケの特徴である白くて優雅なマントのように垂れ下がるツバが見られません。傘が開くと、柄の中ほどから上の方に、マントのように垂れ下がる白い膜のようなものがくっつきます。その姿もおぼえておいてください。今シーズン、形のいい成菌を見つけたらまたUPしますね。
毒きのこ、というと、深山幽谷に分け入らなければ見られない、とか思っていいる人ってわりと多いみたいですが、ドクツルタケはどこにでも生えているごく普通に見られるきのこ。ちょっとした林の中にはよくあります。公園の隅っことかで見かけたこともあります。
食べることを考えなければ、実に優雅で美しく、フォトジェニックなきのこですね。
